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Case

株式会社岡永様

日本酒天国.com-サービス開始の背景

代表取締役社長 飯田永介様


「日本酒天国.com」サービス開始の背景についてお聞かせください。

私ども株式会社岡永は、全国約120の蔵元、地域有力卸22社、酒販店約1800店が参加する日本酒名門酒会という組織の本部として、良い日本酒についてこだわりながら、日本酒の文化を世に広める活動をしております。

今回の「日本酒天国.com」発想の原点にあるのは、お客さまの顔がなかなか見えづらくなってきているという思いです。例えば、日本酒のイベントはとても好調で集客にはほとんど困りませんが、需要がそれに比例して伸びてこない。逆に需要は縮小している傾向にあります。日本酒市場の実態が見えなくなってきているのです。お酒を楽しみたいとか、もっと知りたいとかという人は多くいらっしゃるのかな?という実感はありますが、それが需要に結びついていません。

当社では、年に1回、日本酒天国という大きなイベントをやっていますが、そのイベントに集まる2000人のお客様が、普段はどういうお酒の楽しみ方をしているかということがわかりません。きちんとした需要に結び付けていくためには、お客様が、どのような気持ちで、何を必要とされているのか?ということを模索することが必要だと感じていました。

「日本酒天国.com」においては、お客様が日本酒に対してどういう感覚を持っていらっしゃるか?どういうことを望んでいらっしゃるのか?コミュニティの中の気取りのない生の会話の中を通じて、お客様のことをよりしっかり理解することが第一の目的だと考えています。


今回、生活者参加型サイトを選んだのはなぜですか?

酒販店の店頭というお客様との接点を重視していますが、店頭でお客様にお伝えすること、お客様のお話をお伺いすること、またその会話をマーケティングに活かすことはなかなか容易ではありません。そこで、近年、アンケート、イベントなどを積極的に行い、お客様の声を意識して拾うようにしてきました。しかし、それだけでは限界があります。

そこで今回、幅広いお客様の声に耳を傾けながら、お客様の普段どおりの生の声でお酒の情報を伝え合っていただき、またその声を酒販店に伝えることができればと思いました。これがユーザー参加型サイトを選択した理由の一つです。


マーケティングの勉強会でワールドカフェとLooopsの取り組みをお話しさせていただきましたが、どのように思われましたか?

一番初めにLooopsさんからSNSについて講演を聞かせていただいたのは2007年ですが、その時の感想は直観としてこれしかないと思いました。これしかないなと思ったが、実際どんなものかなと思いました。あの勉強会のいいところはみんなの率直な反応が聞けるところですが、参加者みんなの反応がとても良かったのです。ある人にはこれは名門酒会のためにあるようなものじゃないかと言われました。

ただ、そうは思っても随分遠い話にも思えました。実際どういう形になるのか?どういう関わり方ができるのか?と思いました。将来の考え方としては正しいが、どう進めたら良いかわからないというのが、その時の実感です。

しかし、2008年、二度目の講演は、ワールドカフェさんとLooopsさんの共同でしたが、より具体的なお話で、リアルなビジネスからアプローチし、それをネットに落とし込んで進めていくという説明を受け、ネットとリアルは実は表裏一体ということを理解しました。それが確信となり、今回のプロジェクトをスタートさせることにしました。


今回はコンサルティングを行った上でシステム化を行いましたが進め方についてはどのようにお感じになりましたか?

サイトを作るにあたって、このプロジェクトで具体的に何を狙うかという戦略的な部分を確認し、それからペルソナ・インサイトに基づくユーザー分析を行って、どのような企画やコンテンツがあればユーザーは興味を持ってもらえるのかなどをコンサルティングして頂きました。

普通であればコンサルティングとシステム開発が別であったりしますが、ワールドカフェ(コンサルティング担当)とLooops(システム担当)で企画段階から一貫してやって頂きました。プロジェクトとしての戦略や目的をはっきりさせる一方で、ユーザー参加型サイトとしてのユーザーのモチベーションを考慮するという、マーケティングとブランディングを合わせて、システムに落とし込んでいったところに特徴があったと思います。

いきなりサイトから入るのはどうしようもない話で、雲をつかむようなことになります。岡永の目指す方向性や、マーケティング的な考え方など落とし込んでいく、その為に順序だってやるべきことなどを、しっかりと示して頂いて、それはすごく分かりやすかったです。


実際にサイトをオープンしてどのような感想をお持ちになりましたか?

正直、ユーザーが1000人を超えた、2000人を超えたといっても、あんまり実感が沸かなかったのですが、それこそ、サイトがある意味一人歩きをしていく感じでした。今もそうですが、どこに行くの?というような風に感じました。ただ、ユーザーは自由に発言しているので、そこから感じとれるものはすごくあります。そしてその声を確実に活かしていくことは非常に大切なことだと思います。

また今まで当たり前になんとなく思っていたことが、お客様から見れば違っているということも明らかになりました。一般個人けには、一升瓶ではなく、 720mmを中心とした品揃えが必要だと感じていても、実際どうなのかよくわからず、今まではその対策や切り替えもゆっくりしたペースでしたが、お客様の生の声を直接聞くことができるようになり、すぐに対策を打つことができるようになりました。

また、最近は少し慣れてきて、こちらからも、テーマを持って問いかけをして、ユーザーと対話するということが重要であることが理解できてきました。


SNSとECが融合した、日本ではまだ有数の本格的なソーシャルコマースを立ち上げられた感想についてお聞かせください

最初はこんなものかという感じでしたが、コミュニティが活発になるにつれて、話題がまとまったり、テーマが出てくると、徐々に結果が表れてきました。今後、この成果を本業の方に活かせることが増えてくると思います。

例えばアンケートでお客様に質問すると、すぐに100通から300通ぐらいの返信をいただけます。このように何か現象が起きたときに、その背景にあるお客様の声をすぐに聴けたりすることはとても重要なことだと思います。

また、あたりまえの話ですが、コミュニティや話題になるお酒はコマースでも売れています。お客様がモノを買う場で、他のお客様の声が聴けたり、お客様同士で会話できたりということは、考えてみればとても自然なことし、商売の原点ではないでしょうか。


今後の展開についてお聞かせください

身近なところで、一番欲しいデータは、酒販店さんを説得する材料となるものです。きちんとしたお客様のデータ、傾向など、生の声を集約したものを、お客様との接点である酒販店さんに提示するようにしていきたいです。そして酒販店さんと一緒にステップアップしていきたいと思います。

また、売り場提案みたいなことにつながっていくといいと思います。サイトの中で、おいしい日本酒を教えて下さいなどのテーマがよく盛り上がりますが、「日本酒天国.com」でのお薦めのコーナーみたいなのが売り場にあっても良いと思います。

このサイトでは、お客様の普段の声を聞けるだけではなく、グラフ化されたテキストマイニング技術によって、今の多くのお客様、それもいわゆるサイレント・マジョリティの方の率直な気持ちが一目でつかめます。その分析やアンケート結果をもとに、今の酒販店さんの売り場に、「日本酒天国.com」のユーザーが興味を持たれている旬なテーマを盛り込んでゆければとても面白いと思います。

 

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